オリーブオイルで病気予防!地中海食に大動脈瘤や心筋梗塞を防ぐ効果
日本人の4人に1人が亡くなる原因となっている「心血管疾患」。大動脈瘤や心筋梗塞をはじめとした様々な心臓・血管の疾患で、症状が出た時には既に手遅れになっているケースが多く、意識的に防ぐことが重要な病気です。
そんながんに次ぐ死亡原因となっている心血管疾患を未然に防ぐ有効な手立てが見つかりました!
それは、オリーブオイルに含まれている「ポリフェノール」です。
“地中海食”の地域は心血管疾患になりにくい
日本人の4人に1人が心血管疾患で亡くなっている現代。死亡原因の2位:心疾患、3位の脳血管疾患と、がんに次ぐ死亡原因となっています。特に、65歳以上の女性では死亡原因の1位なのです。
心血管疾患はがんと同様に自覚症状がなく、症状が現れた時には既に進行しており死に至るケースが多い病気。
日本人の死因
- 悪性新生物(がんなど):30.1%
- 心疾患:15.8%
- 脳血管疾患:10.7%
- 肺炎:9.8%
- 老衰:3.4%
出典:厚生労働省「死因順位別にみた年齢階級・性別死亡数・死亡率・構成割合」
一方、ギリシャを始めとする”地中海食”の地域では、大動脈瘤や心筋梗塞など心血管疾患の発症率が低いことが知られています。
日本とギリシャの違いはどこにあるのでしょう?
“地中海食”=オリーブオイル
ギリシャと言えば、世界一のオリーブオイル消費量の国として知られていますね。日本では1人あたり年間250gほどの消費にすぎませんが、ギリシャではなんと20~30kg!約100倍も消費されています。
“地中海食”では、オリーブオイルが重要な要素の1つを占めているのです。
5000年も昔からオリーブを育て、ほとんどのギリシャ人が料理にオリーブオイルを使っています。日本のようにオリーブオイル「も」使うのではなく、ほぼ全ての調理にオリーブオイルを使うという、日本人からすると何とも贅沢な使いっぷり。
ギリシャではオリーブは2年に1度しか実を付けないことが多く、生産量では世界3位に留まります。そのため、ギリシャ産のオリーブオイルはほとんど国内で消費され、オリーブオイル不足が心配されるほど。
世界のオリーブ収穫量ランキング
- スペイン:3,626,600トン
- イタリア:3,017,537トン
- ギリシャ:2,080,800トン
- トルコ :1,820,000トン
- モロッコ:1,315,794トン
出典:グローバルノート「オリーブの生産量 国別ランキング統計・推移」
オリーブオイルが血管内皮機能を守る
オリーブオイルに含まれている「ポリフェノール」が血管内皮機能の低下を抑制する効果があることが、サントリー健康科学研究所で確認されました。
動物試験(ラット)において、オリーブOPXが血管内皮機能の低下を抑制することを新たに確認し、第14回 日本抗加齢医学会総会(2014年6月6日~8日、大阪府)にて発表しました。 また、ヒト試験において、オリーブOPXとブドウに含まれるポリフェノールの組み合わせが血管内皮機能を改善することを新たに確認し、第82回 欧州動脈硬化学会(2014年5月31日~6月3日、スペイン マドリッド)にて発表しました。
引用:サントリー健康科学研究所
日々、日常の食卓にオリーブオイルを使った料理が並ぶギリシャに大動脈瘤や心筋梗塞などの心血管疾患が少ないのも頷けます。
血管内皮機能とは?
血管内皮機能は、血管の内皮にある細胞の機能のことで、血管の健康状態を維持するのに重要な役割を果たしています。
血管内皮細胞は一酸化窒素(NO)やエンドセリンなど数多くの血管作動性物質(血管に働きかける因子)を放出しており、血管壁の収縮・弛緩(血管の硬さ・やわらかさ)をはじめとして、血管壁への炎症細胞の接着、血管透過性、凝固・線溶系の調節などを行っています。
引用:総医研クリニック
血管内皮機能が低下すると、心臓発作・脳卒中・動脈硬化など心血管疾患の原因になります。
心血管疾患の早期発見と改善
血管内皮機能の低下は初期段階であれば戻せます。血管内皮機能を改善し、しなやかで健康な血管を維持することが大動脈瘤や心筋梗塞など心血管疾患の予防につながります。
難しい話になりましたが、オリーブオイルには日本人の未来が託されているといっても過言ではないのです。 今後のさらなる研究に期待しましょう!
以上、オリーブオイル村からお伝えしました。それでは、また。